カテゴリー: 2.最新、話題の宝石

Brief photo report from Tibet about andesine mine

Some people doubt that all Chinene (country) andesines in the market now are treated. But there exist natural color andesines in Tibet area as we seen this time. So maybe your andesines are not to be doubted to be treated.

We had a thankful chance to visit Tibet mine of andesine with the party of Dr. Ahmadjan of GAAJ Laboratory and others. This report is from Tibet to show that Tibetan mine has natural red color andesines.

The highest mine of feldspar in the world

The mine is located at Rikaze(Xigazê) area which is 7 hours drive from Lasa and its altitude is over 4000m. The drive showed us the grand scenery of Tibet with high mountains of granite and sandstones covered with snow.

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The area of mine is actually rarely visited regions. Only 60 families of local tribal people live at the root of the mine. Still the mine is operated by hands of them.

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The mine is one part of huge sedimentary deposit. Even on the climb to the pit, some low quality red andesine are found on the ground.

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The pit is mined along the layer of sedimentary rocks. The most of the pits currently operated were dug only the surface. Once they hit the gem ore, they dig more deeply.

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The below pit is about horizontally 4-5m deep. And the bottom of the pit, we tried mining andesines. I tried for a while but I could not reach the points. But Dr. Ahmadjan hit the point where many andesine rough born in the sedimentary soils.

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The miner continued to dig the pit and hit the another large amount of andesines.

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At this mine, andesines were held in the sedimentary soils and the size of roughs are up to 4cm maximum, oval planeform. Once they tried 10m deep mining, they said they got larger pieces. The shape of roughs are very rounded, which means the roughs were heavily weathered since they formed somewhere else.

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We got the many roughs from this mine. Though the most of them are not gem quality, it is enough to check in the laboratory. We will get them back to laboratory to investigate.

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The history and current production situation of andesines from Tibet

From about 30 years ago, the andesines from this mine were not recognized as gemstone and just local kids played with them. And until 2003, small amount of them were delivered to the bazaar of Jokhang temple, which is the largest market in the Tibet, as fancy color rocks for beads. (below photos show the bazaar of Jokhang temple now, behind the bazaar Potala palace seen)

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In 2005, the partner of mine’s current owner, Mr. Li Tong, met the andesine at the bazaar and was fasinated with its mysterious red color. He was invited to the village and found the mine. But? what captured him was not only andesine but the local people. The people were poor but very nice to him because he admire the stone from the holy (to local people) mountain. He gradually joined the village and started organizational mining from the end of 2006 (all output are controlled since then). Still the operation is done by local people only and they do not want foreigners to come to the area. (To regard the will of local people, we would like to keep secret of the detail location of the mine.)

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The analyzed data will reported soon on the web and on the next issue of Gem Information.

ブラック・モアッサナイトで気をつけるべき三つの事柄

最近、メレーサイズの合成ブラック・モアッサナイト(以降:すべて合成)がブラック・ダイアモンド(加熱処理含む)の模造石として問題になっている。大手チェーン店は在庫の全てをチェックするよう、納入業者に全て一度返品したという話まである。当研究所にも問い合わせが相次いでいるので、その特徴と状況について述べる。

ブラック・モアッサナイトの特徴と鑑別方法

ブラック・モアッサナイトは、2000年頃問題になったダイアモンドの類似石、合成モアッサナイトの黒い物である。モアッサナイトは熱伝導率を用いたダイアモンドテスターで、ダイアモンドと同じ反応が出てしまうことで話題になった。しかし、キュービックジルコニアなどに比べ価格が高く、また、複屈折量が多いため、無色石ではダブリングがはっきりと見え、鑑別が容易なことからあまり市場では見られなくなっていた。
また、モアッサナイトは研磨剤として用いられるグリーン・カーボランダム(シリコン・カーバイド)と呼ばれるものと同じもので、今回のブラック・モアッサナイトは、グリーン・カーボランダムが濃緑色不透明多結晶石であったのに対し、その結晶が大きくなったものではないかと思われる。また、その色は黒く見えるが、濃い緑青である。
通常の機材でも分かる鑑別上の特徴としては、表面の深い傷である。下の写真でも深い直線のスクラッチと、研磨の際に付いたと思われる円形のスクラッチ(9時?12時の方向)が見られる。これは多結晶とまではいかないが、結晶が均一でないことであることに由来すると思われる。
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また、すべてのブラック・モアッサナイトに含まれる訳ではないが、強い光を当てると内部に、曲線状に連なった気泡が見えることがある。
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今回、メレーということで小さい石がたくさんついた商品が多いことから、上記のような顕微鏡による検査が実務上最も有効であると考えている。また、確認用に成分分析機を用いることもある。なお、電導性を調べるモアッサナイトテスターでは多くのブラック・ダイアモンドも電導性があるため、ともにモアッサナイトの反応が出てしまうので、注意が必要である。

ブラック・モアッサナイト 他のダイアモンド類似石の状況

さて、当研究所にはブラック・モアッサナイトは2008年1月に最初に持ち込まれた。香港の業者から購入したというブラック・ダイアモンドのメレーを用いたジュエリーの一部に使われていたものであった。そして、5月頃には国内のルースの大きなロットがまるまるブラック・モアッサナイトであることが発見され、驚かれた。しかし、ルースについては重液やレントゲンでの検査が可能で、その後は見つかっていない。
ブラック・ダイアモンドとしての鑑別依頼は引き続き、当研究所に持ち込まれている。その中で実際ブラック・ダイアモンド以外の類似石(キュービックジルコニア、スピネル、サファイア、カルセドニー)などが、100石ほどメレーが付いたジュエリーで、一つでも発見される割合は5%ほどであり、そのうちの1/5つまり、全体の1%程からブラック・モアッサナイトが発見されている。
ブラック・モアッサナイトが発見されるのは、香港、中国で製造・販売された商品に多く、国内で製造されたものには、ごく少ない数しか見つかっていない。これは調べる対象によって異なるであろうが、当研究所においてはこういう状況である。
つまり、ブラック・モアッサナイトがブラック・ダイアモンドに混入していることは驚異であるが、それ以外の類似石が混入していることが遙かに多いということである。

今般、サブプライムローンの破綻に起因して世界の株価が乱降下している。しかし、サブプライムの問題自体が日本経済には実際それほどの影響があったわけではない。(ご参考:財部誠一の「ビジネス立体思考」) モアッサナイトも同様なのかもしれない。

ブラック・モアッサナイトを含む、ブラック・ダイアモンドの類似石については、顕微鏡などの簡易な機材だけで行える他の類似石との識別方法として、次のGem Informationで解説する予定であるので、詳しくはそちらをご参考にしていただきたい。

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宝石の世界 “パライバ・トルマリン”発行  2007年1月14日

Paraiba Tourmaline

    脳裏に焼きつくエレクトリック・ブルーの輝き”

1)トルマリンの種類         
  A)トルマリンの色による分類
  B)トルマリンの化学組成による分類 
2) パライバ・トルマリンの歴史      
3) ブラジル産パライバ・トルマリンの特徴と産状
  A)パライバ州バタリヤ(Batalha)鉱山
  B)リオ・グランデ・ドゥ・ノルチ州のムルング(Mulungu)鉱山と
     クイントス(Quintos)鉱山 
4)アフリカ産パライバ・トルマリンの特徴と産状
A)ナイジェリアのエドコ(Edoukou)鉱山とオフィキ(Ofiki)鉱山 
B)モザンビークのアルト・リゴンア(Alto Ligonha)
5)バタリヤ近郊に出現した新しいパライバ・トルマリンの鉱床
6)パライバ・トルマリンの今後
   
宝石の中でトルマリンほどたくさんの色があり、複雑な成分を持つ宝石は他にないだろう。文豪ゲーテは、宝石をこよなく愛したことで有名だが、1805年10月23日の日記に“ショール”についてすでに記載している。和名で電気石と呼ばれるトルマリンは、宝石としては大変珍しい焦電性や圧電性を有し、陽イオンを含んでいることもあって、健康医療の分野でも広く利用され、新しい分野の宝石として需要は高まる一方である。
その一種である“パライバ・トルマリン”が、アメリカのツーソン ジェム&ミネラルショーで画期的なデビューをした事は今でも語り草であるが、発見以来価格は下がることを知らず、確実に上がり続けている。それは何より、一度見たら“脳裏に焼きついて離れないエレクトリック・ブルーの輝き”による。ブラジル人のガリンペイロが、その石のカケラを見つけ、同じものを求めて5年以上荒野を探し続け、ようやくその石の鉱脈に辿り着いた。この男を付き動かしたロマンがなかったら、この石は未だに地中に眠り続けて、人の目に触れることはなかったであろう。
長い間、ブラジル北部のパライバ州でしか発見されず、そのネオンカラーの輝きは人々を魅了し続けてきた。宝石業界に新風を吹き込み、長い宝石の歴史にこれほどセンセーショナルな一ページを刻んだ宝石も、他にないのではないだろうか。
ダイアモンドより高価で希少性の高い宝石といわれるパライバ・トルマリンの魅力を探ってみたい。

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宝石の世界 “ロードクロサイト”

ロ ー ド ク ロ サ イ ト   Rhodochrosite  “新しい宝石文化の誕生” アメリカ コロラド州スイートホーム鉱山産 透明ロードクロサイト   1) ロードクロサイト(Rhodochrosite)とは・・・    2) コロラド州スイートホーム(Sweet Home)鉱山の歴史と品質  3) スイートホーム鉱山の場所と地形    4) 新しい採掘方法とカット技術の進歩    5) 類似石と類質同像  6) ロードクロサイトの市場と取り扱い方法  7) 種々の分析データ 

 濃淡のピンク色に白い縞の入ったベーコンの様な外観から、ベーコンストリップとも呼ばれる縞目を持つロードクロサイトは、一般的には不透明な塊状の宝石で、彫刻品や置物などにインカローズ(inca-rose)と呼ばれて長い間使用されてきた。そのうちごく一部の良質なものは丸球等に加工され、ネックレスなどの装身具として欧米では利用されている。 和名で菱マンガン鉱と呼ばれるように、菱面体形状を示す美しい結晶形として産出する透明石が、年に数える程ではあるが発見されてきた。ロードクロサイトはモース硬度が3.5?4とほとんどの宝石より低いが(例 / オパール:モース硬度5.5?6.5)、ジュエリーとしてずっと使用されている真珠(モース硬度:2.5?4.5)よりも硬度が高い点に着目して、新しい技術で採掘され、新しい技術で磨かれ、ここに初めてエッジがシャープな新しい宝石として誕生した。            アメリカコロラド州の4000m以上の高地で、鉱山に入れるのは年に数ヶ月だけという厳しい地形にもかかわらずスイートホーム(Sweet Home)鉱山がアメリカ人によって採掘され、今日本に輸入され始めている。 スイートホーム鉱山の場所と地形 スイートホーム鉱山はコロラド州アルマの北西約6kmの険しいモスキート山脈に位置し、デンバーから南西に128kmの所にある。北はブロス山の中腹にある銀鉱山、南は金の鉱山という2つの主要な採掘地区の中間に存在する。スイートホーム周辺の地形は険しく、高さが4,267mもある山頂が幾つか鉱山を囲んでいて、冬には6m近い豪雪に見舞われ、鉱山に行けるのは1年に2?3カ月しかないという。採掘は通常、雪がなくなる5月下旬頃から開始され、実際に雪がなくなるのは、7月半ばから8月半ばだけだという。 新しい採掘方法とカット技術の進歩 4000m以上の高地で、先カンブリア紀の花崗岩や花崗岩質片麻岩の大変硬い母岩の中に、モース硬度3.5?4と非常に柔らかく、さらに3方向に完全なクリベージを持つロードクロサイトの結晶が入っているために、どのようにそれらを見つけ出し、破壊することなく美しく取り出すかという難題をクリアするためにスイートホーム・ロード社の地質学者達による広範囲な地質地図の作成と調査が行われた。その結果、主要なロードクロサイトの鉱脈が“通常北東にのびる主要な鉱石鉱脈が、断層系と交差する場所に生じる”という理論が成立した。数年後、これらの場所がロードクロサイトのポケットであることが判明した。今までのロードクロサイトの採掘方法や、他の宝石の一般的な採掘方法は、鉱脈近くにドリルで穴を開け、そこにダイナマイトを入れて爆破し、破壊した母岩の中から結晶系を探しだす為、爆破の時点で結晶が割れたり崩れたりしてしまい、完全なものや大きなものは採掘できなかった。 又カット方法も今までの方法では原石のクリーニングに時間をかけず、ただ周囲に付いたほこりや小さな粉末を水で洗い流すだけで、研磨版の材料、研磨の速度、研磨材、ポリシング材…などの研究もさほどなされなかった。 しかし、このグループは硬度の低いロードクロサイトの結晶を取り出すために、チェーンソーを用いて周囲の母岩ごと掘り出すことに成功した。取り出された結晶は5時間ないし10時間のクリーニングを徹底的に行った。粉塵がわずかについているだけで、研磨の際にキズをつけたり、しいては割れにもつながってしまうからである。さらに研磨板の回転速度、摩擦熱を上げないための研究、トップに石をつける接着剤の研究がなされ、徹底した研磨室のクリーン化がはかられた。採掘、研磨の工程で様々な改善がなされたことで、ここのSweet Home鉱山産のロードクロサイトにカット面のエッジがカミソリの刃のようなシャープな宝石が完成したのである。 1992年以降、0.5ct以上の大粒のカット石は、年間100個程度しか生産されていないという数字を見ても、世界中のディーラーの取り合いは必至で、日本に入ってくる数に限りがあることは容易に想像がつく。

宝石の世界 デマントイド・ガーネット発行

デマントイド・ガーネット Demantoid Garnet

100年の眠りから覚めた伝説の宝石

1853年頃、ロシアの中央ウラル山脈にあるElizavetinskoye村で、輝きの強い濃いグリーンの宝石が発見された。それはダイアモンドのような美しい輝きがあったため、デマントイド(Demantoid)つまり“ダイアモンド(オランダ語でDemant)に似た”という名前が付けられた。その後、そこから南へおよそ160kmのSissertsk地域からも採取されている。
デマントイド・ガーネットは、1875年頃から1917年のロシア革命によりロマノフ王朝が崩壊するまで、ロシアの宮廷ジュエリーとしてもてはやされ、皇族や貴族の身につける宝飾品を彩った。
特に、ロシア皇帝お抱えの宝石商Karl Fabergeによって製作されたものは有名である。ロシア革命後は採掘が途絶え、ごく最近までアンティークジュエリーの中に時々見かけるだけの“幻の宝石”になってしまった。
しかし、2002年にSissertsk地域Kladovkaの再開発がはじまり、その昔ロシア皇帝や貴族達しか持つことを許されなかったという希少価値から、いまウラル産のデマントイド・ガーネットが、大変注目を集めている。また、ウラル産デマントイド・ガーネットに見られるインクルージョンは、馬の尻尾のように見える事から“ホーステール・インクルージョン”と呼ばれ、馬を愛するヨーロッパの貴族階級の間で“幸運の象徴”として古くから大変珍重されている。
以下・・・?ガーネットの種類
     ?デマントイド・ガーネットとは
     ?特有のホーステール・インクルージョン
     ?ロシア産デマントイド・ガーネット
     ?その他のデマントイド・ガーネットの産地
     ?さらなる100年後にロマンを託して

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モザンビーク産パライバカラー・トルマリン

☆☆☆ Gem News ☆☆
日独宝石研究所 2005.10.3

今年の5月頃より、アフリカ モザンビークのAlto Ligonhaのジャングルの中で新しいパライバカラーのトルマリンが発見され、最近市場に出回っている。ドイツのイーダー・オーバーシュタイン市にも、いち早く原石が持ち込まれ、すでに数社が取り扱っているとの事である。
当研究所にも7月末に顧問のバンク博士より30ピースのカット石が送られてきた。サイズは0.7?48 ctで、驚いた事に今までに見た事が無い色相であった。パステル調のバイオレット、ピンク、ブルー、グリーン、それに緑青色で輝きが強く、まさにエレクトリックの美しい色をしていた。従来のパライバ・トルマリンと比べて、特にサイズが大きく、インクルージョンも少ないのが特徴である。聞くところによると、ブルーの2石以外は全て非加熱で、カット・研磨以外何もされていないとの事であった。
早速30石全てに可能な限りの検査をした。蛍光X線成分分析装置(EDXRF)で検査した結果、30石全てに銅(Cu)やマンガン(Mn)の含有が認められ、通常の鉄(Fe)トルマリンとは完全に違っていた。銅含有のエルバイト・トルマリンであり、今まで発見されているブラジルのパライバ州やアフリカのナイジェリア産のトルマリンに大変良く似ている事が判明した。
知人の話によれば、これらモザンビーク産のトルマリンは、8月にブラジル人が2.7kgと3.2kgの原石をバンコク市内で購入してブラジルに持って行き、また直接モザンビークにも行って捜し求めているとの事である。原石の価格が高騰して地元の人たちは買う事ができないとの事だ。
ブラジルやドイツに入った原石は、すでにカットされ、最高の品質に仕上げられて日本市場に出回っていると考えられる。パステル調の美しい色合いで、インクルージョンも少なく、非加熱の美しさを楽しめる石である。正しい情報開示がもとめられる。

グリーン・クォーツとグリーンド・アメシスト

☆☆☆ Gem News ☆☆
日独宝石研究所 2005.09.28

最近急激なスピードで日本の宝石業者が取り扱い始めているアイテムの中に、16×12mmや18×13mm等の大きなサイズのグリーン・クォーツがある。しかも驚いた事に、1カラット単価が数ドルの安さで取り引きされているという。どういうことだろうかと疑問を抱き、当研究所顧問のドイツ宝石学協会のバンク博士に問い合わせてみたところ、30年前に流通したといわれる加熱前の原石と加熱後の原石、それにカットされたグリーンド・アメシストが送られてきた。
グリーンド・アメシストというのは、1954年にブラジルのミナス・ジェライス州のモンテズマ鉱山で発見されたアメシストを約650℃で加熱する事により、美しいパステル調の透明グリーン・クォーツに変化させたものである。モンテズマ鉱山のアメシストは天然の照射を浴びているために、加熱されることにより鉄の二価が一価に還元されるために、この色の変化が起こる。アメシストがグリーンに変わったという意味で、グリーンド・アメシストと名づけられ、以前から高価な希少石として、ペリディーン(Peridine=ペリドートとシトリンの合成語)やプラシオライト(Prasiolite)の別名で取り引きされてきた。
しかし、最近流通している大きなグリーン・クォーツを鑑別してみると、完全にそれらとは違っている事に気が付いた。最近の石はカラー・フィルターで赤味があり、特に大きく濃色の石ほど赤味が強い。紫外可視分光光度計で測定したところ、610?620nmに吸収が現われ、昔のグリーンド・アメシストとは完全に違っていることが判明した。
9月27日の宝石鑑別団体協議会(A.G.L)の色石委員会で取り上げられ、これらは照射により色が変わっているために、開示コメントは“色の変化を目的とした人為的な照射処理が行われています。”を記載する事になった。また、“グリーンド・アメシストと呼ばれています”という一文は、この石には使用しないことに決定された。

ジェム・インフォメーション ラズベリル特集号

2003年11月27日にジェム・インフォメーション ラズベリル特集号が発行されました。昨年11月にマダガスカルで発見されたピンク・ベリルが、今年2月のアメリカ ツーソン市で開催されたジェム&ミネラルショーに出展され大変人気を博した。美しいピンク色でラズベリーの色あいに良く似ているため、“ラズベリル”という別名がつき市場に紹介された。この宝石は、今までのピンク・ベリル すなわちモルガナイトとは大変違っていた。一番の違いはセシウム(Cs)が多量に含まれていて、今までの宝石にはなかった新しい鮮やかなピンク色をしている事だ。残念な事にインクルージョンが多く、ルーペンラインの品質の石はほとんど見られない。その中でもチューブインクルージョンが美しく平行に配列されている石は、シャトヤンシー効果が現われ キャッツアイになる石もあり、人気があるようだ。

今世紀初の新種石“Pezzottaite"特集号発行 2003年10月6日

昨年11月にマダガスカルで発見されたピンク・ベリルが、今年2月のアメリカ ツーソン市で開催されたジェム&ミネラルショーに出展され大変人気を博した。美しいピンク色でラズベリーの色あいに良く似ているため、“ラズベリル”という別名がつき市場に紹介された。この宝石は、今までのピンク・ベリル すなわちモルガナイトとは大変違っていた。一番の違いはセシウム(Cs)が多量に含まれていて、今までの宝石にはなかった新しい鮮やかなピンク色をしている事だ。残念な事にインクルージョンが多く、ルーペンラインの品質の石はほとんど見られない。その中でもチューブインクルージョンが美しく平行に配列されている石は、シャトヤンシー効果が現われ キャッツアイになる石もあり、人気があるようだ。

特性値は; 屈折率:No=1.603?1.608、Ne=1.610?1.615 複屈折性(?0.008??0.009)比重:3.10 (3.04?3.14) 紫外線検査:長波短波共に変化なし
拡大検査:チューブインクルージョンと液体インクルージョンが多い
ハンディタイプの分光器では487nmと551nmに特有の吸収が現われた

EDXRF(エネルギー分散型蛍光X線分析装置)で成分分析した結果、検査石全ての中にセシウムが12%?26%含まれ、他にルビジウム(Rb)やカリウム(K)も検出された。GIAや全国宝石学協会から、ベリルの特徴であるベリリウム(Be)の他にリチウム(Li)ナトリウム(Na)等の軽元素が含まれているとの発表もあり、今までのピンク・ベリル(モルガナイト)とは大きく違っている事が分かった。産地は、マダガスカルの中央部Ambatofinandrahanaの西方140Km程のMandrosonoroのペグマタイト鉱床である。たちまち世界中の鉱物学者の注目するところとなり、特に成分が珍しいため各国の研究者はその特性に注目した。セシウムの量や物理的特性、成分の違い、さらにモルガナイトとの外観の違いなどから、このピンク・ベリルは新種石として登録するのが一番正しいということになり、その手続きが取られた。

9月中旬にスイスのエドワード・ギュベリン博士よりニュースが舞い込んできた。IMA(International Mineralogical Association)において、このピンク・ベリルは新種石として正式に認められ、名前は“Pezzottaite”ペツォタイトと決定したとの知らせであった。まさに21世紀最初に発見された新種石の誕生である。Pezzottaite(ペツォタイト)という名前は、イタリアのミラノ市にある自然歴史博物館(Museo Civico di Storia Naturale)のDr.Federico Pezzottaの名に因んでつけられたとのことである。