ジェム・インフォメーション第37・38合併号 内容紹介

7月23日に発行されたGem Information第35・36合併号の内容を簡単に紹介します。

(1)アンデシンの着色元素(銅)の拡散加熱処理とチベットの新鉱山
1)アンデシンのCu拡散加熱処理
2)チベットのラサ近郊で発見された神秘的なアンデシン
3)アンデシンの現在の鑑別の状況と世界の鑑別機関の取り組み
(2)マダガスカル産ロードライト・ガーネット
(3)産出が少なくなっている美しいスペサルティン・ガーネット
(4)マダガスカル産透明ロードナイト
(5)不思議な宝石“ハックマナイト”
(6)シクラメン・レッドの宝石タグトゥパイト
(7)エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDXRF)の導入
(8)最近入手した宝石―その17
81) Chondrodite 82) Cleiophane 83) Creedite
84) Musgravite 85) Poudretteite
(9)75周年を迎えたドイツ宝石学協会
1)ドイツ宝石学協会 創立75周年式典に参加
2)最新の話題に満ちあふれた14の記念講演
3)ドイツ宝石学協会とその75年の歴史

☆アンデシンの拡散加熱処理とチベットの新鉱山

image 処理されたアンデシンの原石が当研究所に提供された。それは段階的に外部から着色原因である銅が拡散されたものであった。現在、どの程度この処理が用いられているか、またどのように鑑別されるかは分かっていないが、世界中の研究所が調査に取り組んでいる。また、同じ頃チベットの首都ラサから、ナチュラルの新鉱山の報告があった。5,6000m級の鉱山から産出するという神秘性が面白い。現地を訪れ、検証する機会が待ち望まれる。

☆産出が減少しているスペサルティン・ガーネット
image
良質のものの産出が年々減少しているスペサルティン・ガーネットについてその産地ごとの特徴を調査した。スペサルティン・ガーネットは褐色を含んでいない純粋なオレンジ色をしているナミビア産のものが有名であるが、その他スリランカ、アメリカ、ドイツ、ナイジェリア、ケニアなどの産地のものを検証する。

紫外線で変色する宝石、ハックマナイトとタグトゥパイト

image image 紫外線を浴びると変色するハックマナイトが人気である。その産地ごとの特徴をまとめた。良質なものが多いミャンマー産の産出が著しく減少していることは大変残念である。また、同様の変色効果を持つ宝石があり、それはシクラメンのような美しい赤色をしたタグトゥパイトである。その特徴を解説する。

☆ マダガスカル産の透明なロードナイト
image
マダガスカルからの宝石の産出はとどまるところを知らない。見たこともないような宝石が産出する国である。今回は鑑別に持ち込まれた透明な美しいロードナイトにその焦点を当てる。

ドイツ宝石学協会75周年式典とその歴史

clip_image012創立者古屋正司が宝石学の基礎を学んだドイツ宝石学協会が創立75周年を祝し、記念式典を行った。世界中から著名な宝石学者や宝石業者が集まり、その最新の情報を発表し合った。その講演の内容をお伝えすると共に、ドイツ宝石学協会の75年の歴史を振り返る。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*