カテゴリー: 6.レアーストーン紹介

最近入手した宝石 ― その16

76) Augelite アウゲライト ペル?産 0.405ct 帯黄緑色透明石


和名:アウゲライト  化学組成:Al2(PO4)(OH)3 単斜晶系に属する。 産状:柱状、塊状、卓状結晶色相:無色、白色、黄色、淡い青色、緑色 透明から半透明石 光沢:ガラス光沢、劈開面は真珠光沢 モ?ス硬度:4.5?5  劈開:一方向に完全比重:2.69?2.75  屈折率:α=1.570 β=1.574 γ=1.590 複屈折量:+0.014 ~ 0.020 蛍光:長波・短波共に変化なし 産地:アメリカ、インド、ボリビア、スウェ?デン、ウガンダ・・・等 燐酸とアルミナを主成分とし、硫化物、

硫塩鉱物などと共生するが産出は少なく、アメリカのカリフォルニア州の鉱山で良質な結晶の産出はあったが、閉山のため今では極めて稀な石になっている。アウゲライトは劈開面が真珠状の光沢を示すためにギリシア語の光沢を意味するAugeから命名された。

77) Edenite エデナイト ミヤンマ?産 6.324ct 淡黄色透明石


和名:エデン閃石 化学組成:NaCa2Mg5Si7AlO22(OH)2 単斜晶系に属する。産状:塊状、柱状結晶 色相:無色、白色、灰色、濃い緑色、透明から不透明石  光沢:ガラス光沢 モ?ス硬度:5?6 劈開:{110}完全 比重:3.00?3.06 屈折率:α=1.612?1.638 β=1.625?1.652 γ=1.630?1.654 蛍光:長波に変化なし、短波にて黄緑色蛍光産地:アメリカ、カナダ、日本・・・等

角閃石グル?プの一つであり、含有成分によりMg > Fe2+になるとEdenite(エデナイト)、 Fe2+ > MgになるとFerro‐edenite(フェロ?エデナイト)、チタンを含有するとKaersutite(ケルス?タイト)等の名がつく。角閃石グル?プの中で宝石質のものは極めて稀である。最初に発見されたアメリカNewYork州のEdenvilleに因んで命名された。

78) Microliteマイクロライト モザンビ?ク産 0.294ct黄色透明石


和名:微晶石 化学組成:(Ca,Na)2Ta2O6(O,OH,F) 等軸晶系に属する。産状:粒状、塊状、八面体結晶色相:淡黄色、黄色、褐色、緑色、透明から不透明石光沢:ガラスまたは樹脂光沢  モ?ス硬度:5?5.5 劈開:八面体方向に明瞭  比重:4.3?5.7(通常5.5) 屈折率:n1.93?1.94、メタミクト化の場合1.98?2.02 蛍光性:長波短波共に変化なし 産地:アメリカ、ブラジル、アフガニスタン、マダガスカル・・等

パイロクロア(Pyrochlore)グル?プの一つであり、主にリチウムペグマタイト中にアルバイト、微斜長石、リシア雲母などを伴って第一次生鉱物として産出する。結晶体が小さいために大きなカット石を得ることは困難とされている。最初に発見された結晶が微小であったことに因んで命名された。

79) Roselite ロ?ゼライト モロッコ産 0.200ct 紫赤色透明石


和名:ロ?ゼ石 化学組成:Ca2(Co2+,Mg)(AsO4)2・2H2O 単斜晶系に属する。産状:厚い板状結晶 色相:赤色、紫赤色、ピンク、透明から半透明石 光沢:ガラス光沢 モ?ス硬度:3.5  劈開:{010}完全比重:3.50?3.74 屈折率:α=1.694 β=1.704 γ=1.719 複屈折量:+0.025 蛍光:長波・短波共に変化なし 産地:モロッコ、ドイツ、スペイン、ナミビア・・・等

ロ?ゼライトグル?プの一つであり、コバルト華(Erythrite)に伴って産出する。コバルトの含有量がマグネシウムより多いとロ?ゼライトになり、マグネシウムの含有量がコバルトより多いとウェンドウィルソ石になる。鮮やかな紫赤色の色の原因はコバルトであり、産地であるモロッコのBou Azzerはコバルト鉱物の世界的産地として知られている。

80) Thaumasite タウマサイト 南アフリカ産 0.418ct 無色透明石


和名:タウマサイト化学組成:Ca6Si2(CO3)2(SO4)2(OH)12・24H2O 六方晶系に属する。 産状:塊状、繊維状、針状結晶色相:無色、白色、透明から不透明石 光沢:ガラス光沢 モ?ス硬度:3.5 劈開:不明瞭比重:1.91  屈折率:ω=1.500?1.507 ε=1.464?1.468 複屈折量:-0.036 蛍光:長波・短波共変化なし産地:アメリカ、スウェ?デン・・・等

エトリンジャイト(Ettringite)グル?プの一つであり、多量の水分を含んでいる。ファセットカットされた透明石はごく稀である。繊維状塊状石は、磨くと弱いシャトヤンシ?を示しキャッツアイ石となる。名称は様々な化学成分を含んでいることから驚きを意味するギリシア語のThaumaseinに因んで命名された。

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介

最近入手した宝石 ― その15

71) Painite ペイナイト ミャンマー産 1.163ct 暗赤色透明石

和名:ペイナイト(ペイン石)化学組成:CaZrBAl9O18 六方晶系に属する。
産状:卓状結晶 色相:暗赤色、橙赤色、透明石 光沢:ガラス光沢
モース硬度:7.5-8 比重:4.01  屈折率:ω=1.816 ε=1.787
複屈折量:-0.029 多色性:二色性強 蛍光:長波・短波共に赤色
産地:ミヤンマー

この石は、1952年にミャンマーのモーゴクの宝石鉱物を含む漂砂鉱床の中から最初に発見された。1957年に新種の鉱物であることがわかり発見者であるイギリスの宝石商のA.C.D.Pain氏に因んで命名された。知られている原石としてはイギリスの大英博物館が所蔵する1.7Kgの原石があり、世界唯一のものでカット石は大変稀少である。色は濃いレッド・ガーネットに似ている。

72) Sellaite セラアイト ブラジル産 0.398ct 無色透明石

和名:セラアイト(セラ石) 化学組成:MgF2 正方晶系に属する。産状:柱状結晶、繊維状集合体 色相:無色、白色、透明石 光沢:ガラス光沢 モース硬度:5 ヘキ開:{010}、{110}完全 比重:3.15 屈折率:ω=1.378 ε=1.390 複屈折量:+0.012 蛍光:長波にて紫色短波にて変化なし 産地:ドイツ、イタリア、フランス、ブラジル・・・等

マグネシウムを含んだ弗化物である。中に入っているインクルージョンの影響で黄色味を帯びているように見える。氷河期の堆積物の中に流黄、蛍石、石英等と共存、カリ岩塩鉱床、石灰岩、火山噴出物などの中から産出する。又大理石の空洞中より5cmまでの微細結晶としても産出。イタリアの鉱物学者Q.Sellaに因んで命名された。

73) Thorianite トリアナイト アメリカ産 0.299ct 黒色不透明石

和名:トリアン石(方トリウム石) 化学組成:ThO2 等軸晶系に属する。産状:立方体結晶 色相:褐黄色、黄色、緑色、褐黒色?暗褐色、透明から不透明石光沢:ガラス、樹脂光沢 モース硬度:6.5-7 ヘキ開:{001}弱
比重:9.99 屈折率:α=2.39 β=2.42 γ=2.52 複屈折量:+0.13 
蛍光性:長波短波共に変化なし 産地:アメリカ、カナダ、南アフリカ、スリランカ、マダガスカル・・等

放射線元素であるトリウムが主な成分であり、放射能を発している。ペグマタイト中とカーボナタイトの中から産出する。閃ウラン鉱よりも稀少であり、閃ウラン鉱のウラニウムがトリウムによって置換されウラニウムよりトリウムの含有が多いものをトリアナイトと呼び、セリウムが多いものはセリアナイトとよぶ。中間的な化学組成を持つ物(Uranothorianite)も多い。

74) Willemite ウィレマイト アメリカ産 0.222ct 黄色透明石


和名:珪酸亜鉛鉱 化学組成:Zn2SiO4 三方晶系に属する。
産状:塊状、粒状、時に柱状結晶 色相:無色、緑色、黄色、白色、褐色、赤色、透明から半透明石 光沢:ガラス光沢から樹脂光沢 
モース硬度:5.5 ヘキ開:一方向に明瞭 比重:3.89-4.10
屈折率:ω=1.719 ε=1.691複屈折量:+0.028 多色性:二色性 
蛍光:長波・短波共に黄色 分光:421nmに強いライン、583,540,490nmに弱いライン産地:アメリカ、カナダ、メキシコ、ロシア、ナミビア・・・等

名の通り、亜鉛と珪酸からなる鉱物である。市場に出回っている透明石はアメリカのニュージャージー州のフランクリン鉱山からの物がほとんどで1?2ctのサイズが多い。日本でも採れるが、ごく小さいものしか採れない。紫外線をあてると強烈な黄緑色の蛍光を発する。Mnを含有する場合には黄色の蛍光を発する(成分分析の結果Mnの含有が確認された)。蛍光灯には合成珪酸亜鉛鉱などが蛍光物質として使われている。名称はオランダの王ウィレム一世に因んで命名された。

75) Williamsite ウィリアムサイト アメリカ産 0.228ct 緑色透明石


和名:ウィリアムサイト 化学組成:(Mg,Fe)3Si2O5(OH)4 単斜晶系に属する。産状:塊状、繊維状 色相:緑色透明石 光沢:樹脂光沢 
モース硬度:4 ヘキ開:時に明瞭 比重:2.4-2.8 屈折率:1.560-1.571 蛍光:長波にて微緑色 短波にて変化なし 産地:アメリカ・・・等

蛇紋岩(Serpentine)の一種である。蛇紋岩にはウィリアムサイト、ボーウェナイト、リコナイト等の多くの宝石になる変種がある。ヒスイに似ている緑色を示し、中には内包物として黒色のクロマイト・インクルージョンが混在している。             

 

上段左から
Willemite, Williamsite

下段左から
Painite, Sellaite, Thorianite

 

?

 

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介

最近入手した宝石 ― その14

66) Star?Ekanite スター?エカナイト(四条スター)

スリランカ産 58.156ct 暗緑色半透明石
和名:エカナイト 化学組成:ThCa2Si8O20 正方晶系に属する。
産状:長柱状結晶、塊状、礫状 色相:緑色、暗褐色、透明から半透明石光沢:ガラス光沢 モース硬度:5-6 ヘキ開:なし 比重:3.28-3.32  屈折率:1.57(スポット法) メタミクト化により変化あり 多色性:検査不可 蛍光:長波・短波共に変化なし 産地:スリランカ、カナダ

エカナイトは最も稀少な宝石の一つである。放射能物質であるウランとトリウムを含み、そのためにメタミクト化(鉱物内で放射性原子により結晶格子が崩壊して非晶質になること)する鉱物である。1953年スリランカのラトナプラ鉱区の砂礫層から新鉱物として発見される。名称は最初の発見者であるスリランカのF.L.D.Ekanayakeに因み命名された。スリランカのラトナプラ鉱区から産出したスター?エカナイトは通常弱い四条のスターを示し、このアステリズムはごく細かい針状インクルージョンの粗密な繰り返しによるものである。

67) Demantoid?Garnet?cat’s-eye デマントイド・ガーネット・キャッツ・アイ

ロシア産 1.591ct 緑色半透明石和名:翠柘榴石 
化学組成:Ca3Fe2(SiO4)3 等軸晶系に属する。産状:十二面体結晶、破片状、粒状 色相:緑色透明から半透明石 光沢:ガラス光沢 モース硬度:6.5-7 ヘキ開:なし 比重:3.82-3.85  屈折率:1.88 多色性:なし 蛍光:長波・短波共に変化なし 産地:ロシア、イタリア・・・等

アンドラダイト・ガーネットの中のクロムを含有している緑色の石のことである。内包物としてホーステール?インクルージョンが入っているのが特徴である。分散度が高いことからグリーン・ダイアモンドとも呼ばれた時もあった。名称はフィンランドの鉱物学者Nils von Nordensheld氏により1878年にデマントイド(ダイアモンドに似ているというオランダ語)として命名された。この石のシャトヤンシーの効果はホーステール?インクルージョンが一定方向に規則正しく配列したことから生じた物である。このホーステール?インクルージョンはクリソタイルであると報告されている。

68) Scapolite?cat’s-eyeスカポライト?キャッツ?アイ

Star?Scapolite スター?スカポライト
写真は左より ミャンマー産 5.533ct 淡青色半透明石(キャッツ?アイ)
ミャンマー産 4.161ct ピンク色半透明石(キャッツ?アイ)
スリランカ産 1.332ct 暗褐色半透明石(六条スター)

和名:スカポライト(柱石)化学組成:Meionite(灰柱石)3CaAl2Si2O8?CaCO3,Marialite(曹柱石)3NaAlSi3O8?NaCl 正方晶系に属する。産状:短柱状、塊状、粒状 色相:無色、黄色、ピンク色、紫色, 透明から半透明石
光沢:ガラス光沢 モース硬度:5-6.5 ヘキ開:完全 比重:2.57-2.74 屈折率:1.54-1.56(スポット法) 蛍光性:淡青色半透明石(長波にて黄緑色、短波にてピンク)淡ピンク色透明石(長波にてオレンジ色、短波にて淡いピンク色)暗褐色(長波にて変化なし、短波にて赤色) 産地:タンザニア、ミヤンマー、ブラジル、スリランカ・・・等

カルシウムを主成分とするMeionite(メイオナイト)とナトリウムを主成分とするMarialite(マリアライト)の固溶体である。このカルシウムとナトリウムの含有率により色の変化が現れる。淡青色半透明石(キャッツ?アイ)と淡紫ピンク色半透明石(キャッツ?アイ)は様々なチューブインクルージョンが原因でシャトヤンシーを示している。暗褐色半透明石(六条スター)は白いクラウド状に見えるごく小さくて細かい針状のインクルージョンから六条スターを生じる。
?

69) Star?Chrysoberyl スター・クリソベリル(四条スター)


スリランカ産 8.026ct 濃黄緑色半透明石和名:金緑石 化学組成:BeAl2O4 斜方晶系に属する。産状:柱状結晶、双晶、三連晶、礫状 色相:黄色、帯緑黄色、帯黄緑色、緑色、褐色透明から半透明石 光沢:ガラス光沢 モース硬度:8.5 ヘキ開:一方向に明瞭ないし不明瞭 比重:3.68-3.73  屈折率:1.74(スポット法) 多色性:検査不可 蛍光:長波・短波共に変化なし 産地:ブラジル、スリランカ・・・等

クリソベリルにはアレキサンドライトとキャッツアイの2種類の宝石がある。クリソベリル?キャッツアイは針状インクルージョンの平行状配列によるものである。今回の四条スターを示す物はごく稀少である。オーバルカボションカットの長い方向の強いシャトヤンシーとこれより弱いシャトヤンシーが交差して斜めに示す。

70) Topaz?cat’s-eye トパーズ?キャッツ?アイ


スリランカ産 9.305ct 無色透明石?和名:黄玉 化学組成:Al2SiO4(F,OH)2 斜方晶系にする。産状:柱状結晶、塊状、卓上、礫状 色相:無色、青色、黄色、褐色、淡緑青色透明石 光沢:ガラス光沢 モース硬度:8 ヘキ開:底面に平行な一方向に完全 比重:3.53-3.56 屈折率:1.61(スポット法) 蛍光:長波・短波共になし 産地:ブラジル、ビルマ、ナミビア、スリランカ、パキスタン・・・等

トパーズは水酸基〔Al2SiO4(OH)2〕とフッ素基(Al2SiO4F2)のOH-タイプとF-タイプに分けられる。ホワイトトパーズはF-タイプである。無色のホワイトト?パーズのほとんどは照射によりブルーに変えられている。今回のシャトヤンシーを示すトパーズは極めて稀である。細くて長い針状インクルージョンの影響である。

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介

最近入手した宝石 ? その13

61) Hornblende ホルンブレンド:スリランカ産 0.430ct 褐色透明石

和名:普通角閃石 化学組成:Ca2(Mg,Fe)4AlSi7AlO22(OH)2 単斜晶系に属する。 産状:断面は六角形や菱面体、繊維状や粒状の結晶??? 色相:無色、白色、灰色、ピンク色、淡い緑色、褐色透明石、モース硬度:5-6???? へき開:完全? ?比重:2.98-3.24 ? 屈折率:α=1.675 β=1.690 γ=1.695?? 複屈折量:-0,020?? 蛍光検査:長波・短波共に変化なし 多色性:三色性
角閃石族は100種類近くの仲間があり、これらを全てまとめてアンフィボール族と呼んでいる。その中で一番ポピュラーなのがケイ酸塩鉱物の普通角閃石である。同じ普通角閃石でも成分はマグネシウム,カルシウム,アルカリなどを含む複雑な化学組成をもっている。Fe?>Mgはフェロホルンブレンド(Ferrohornblende)になり、Mg>Fe?はマグネシオホルンブレンド(Magnesiohornblende)になる。 

62) Kovdorskite コブドルスカイト:ロシア産 0.585ct 淡オレンジ色透明石

和名:コブドルスカイト? ?化学組成:Mg5(PO4)(CO3)(OH)2?4.5H2O?? 単斜晶系に属する。? 産状:粒状結晶? ?色相:淡いバラ色、青緑色 モース硬度:4?? へき開:なし?? 比重:2.60?? 屈折率:α=1.527 β=1.542 γ=1.549?? 複屈折量:-0.022?? 多色性:三色性?? 蛍光性:長波・短波共に変化なし 産地:ロシア
Murmanskaja州ロシアのKola半島のZheleznyy鉱山のコブドル断層のマグネシウムカンラン石-フォルステライトの岩石中にマグネサイト、ドロマイトなどと関連して産出する。

63) Lepidolite  レピドライト:ブラジル産 1.610ct ピンク色半透明石 


和名:リチア雲母?? 化学組成:K(Li,Al)(Si,Al)O10(F,OH)2? 単斜晶系に属する。? 産状:板状結晶? 擬六角形あるいは六角形  色相:桃色、オレンジ、無色、白色、灰色透明?半透明?? 光沢:真珠光沢?? モース硬度:2.5-3?? へき開:{100}に完全? 比重:2.8-3.3? ?屈折率:α:1.525?1.548 β:1.551-1.585 γ:1.554-1.587?? 複屈折量:-0.018?0.038?? 多色性:三色性?? 蛍光性:長波・短波共に変化なし? 産地:アメリカ、カナダ、ブラジル、ドイツ、スウェーデン、ロシア・・・等
マイカの一種で、リチウムを多量に含むリチウム・ペグマタイトの中で産出するのがピンク・レピドライトである。多くはピンク・トルマリンなどのLi鉱物と共存する。白雲母(Muscovite)がマンガンを含むと紫色になり、レピドライトのような色を帯びる場合もある。 ギリシャ語のLepidos(鱗状)に因んで命名された。

64) Remondite レモンダイト:カナダ産 1.391ct 帯オレンジ黄色透明石

化学組成:Na(La,Ce,Ca,Na,Sr)(CO)単斜晶系に属する。? 産状:擬六方柱状結晶?? 色相:明るい帯オレンジ黄色?帯赤オレンジ? 光沢:ガラス光沢?? モース硬度:3?? へき開:なし? ?比重:3.5? 屈折率:α=1.615 β=1.619 γ=1.622?? 複屈折量:-0.007?? 多色性:三色性?? 蛍光性:長波・短波共に微赤色蛍光?? 産地:ロシア、カナダ・・・等?????
ごく稀産な石であり、黄色からオレンジ色にかすかに色変わりするが、隣色のためカラーチェンジタイプだとは認めがたい。Laの含有率が多いと黄色みを帯び、Ceの含有率が多いと赤みを帯びる。アルカリペグマタイトの中にビリオマイトなどと関連して産する。

65) Stolzite ストルザイト:フランス産 1.952ct 黄色半透明石

和名:鉛重石 化学組成:PbWO正方晶系に属する。産状:両錐体、厚い板状結晶色相:黄色?赤色、褐色、緑色の透明から半透明光沢:樹脂光沢?ダイアモンド光沢 モース硬度:2.5-3 へき開:なし?? 比重:7.9-8.34
屈折率:ε=2.18 ω=2.27 複屈折量:-0.08 多色性:二色性 蛍光性:長波にて黄濁色蛍光、短波にて一部白濁蛍光 産地:アメリカ、ブラジル、イギリス、イタリアのサルディニア島、ドイツ・・・等
タングステン酸塩鉱物として褐鉄鉱などを伴って産出する。単斜鉛重石(ラスパイト)とは同質異像である。ボヘミアの鉱物学者J.A.Stolz に因んで名付けられた。

テキスト ボックス: 上段左から<br>  Hornblende、Kovdorskite、Lepidolite<br>  下段左から<br>  Remondite、Stolzite<br>

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介

最近入手した宝石 ? その12

56)Adamite アダマイト:ギリシャ産 0.218ct 緑青色透明石

和名はアダム石、または水砒亜鉛鉱、 化学組成:Zn2(AsO4)(OH)、斜方晶系に属する。産状:腎臓状、球状集合、時には板状?短柱状結晶??? 色相:無色、淡緑色、帯青緑色、緑色(Cu)、ピンク色?紫色(Co)で透明ないし半透明石??? 光沢:ガラス光沢、 モース硬度:3.5、 劈開:{101}に明瞭、 比重:4.32?4.48??? 屈折率:α=1.722、β=1.742、γ=1.763、 複屈折量:+0.041、 多色性:二色性強??? 蛍光性:長波にて緑色蛍光、短波にて緑色又は黄色蛍光?? 産地:メキシコ、ナミビア、ギリシャ、フランス、チリ、イタリア、ドイツ・・・等
広い範囲を示す成分比によって、光学的特性は大きく変化する。Paradamite石とは同質異像である。ほとんどが集合構造で単結晶の美しい透明石は大変に稀少であり、硬度も低いのでコレクター対称の石である。名称は最初に発見したフランスの鉱物学者G.J.Adam氏(1795?1881)に因んで命名された。

57)Cancrinite カンクリナイト:カナダ産 0.217ct 鮮黄色透明石

和名はカンクリナイト又は灰かすみ石??? 化学組成:Na6Ca2Al6Si6O24(CO3)2、 六方晶系に属する。? 産状:通常塊状、稀に柱状結晶、? 色相:無色、白色、黄色、オレンジ色、淡青色・・・等、? 透明?不透明石、? ?光沢:ガラス光沢、劈開面は真珠光沢、 モース硬度:5?6??? 劈開:{1011}に完全、 比重:2.42?2.51、 屈折率:ω=1.507?1.528、ε=1.495?1.503、 複屈折量:?0.022、 多色性:二色性微弱、 蛍光性:長波・短波共に変化なし、 産地:カナダ、アメリカ、ノルウェー、ウガンダ、ケニア・・・等
透明のファセット・カット石はごくごく稀少で、カナダ産は黄色ないし、オレンジ色で魅力的なカボションになる。SO4分がCO3分より多くなれば、変種のビジネバイト(Vishnevite)になり、特性値はカンクリナイトと同じである。又Na、Ca、Kが置換して、15種類以上の鉱物がある。名称はフランスの駐ソ大使のロシアの貴族Cancrin伯の名に因んで命名された。

58)Eudialyte ユーディアライト:カナダ ケベック産 0.377ct 赤色透明石

和名はユーディアライト? ?化学組成:Na15Ca17Fe3Zr3Si(Si3O9)2(Si9O27)2(OH)2Cl2??? 三方晶系に属する、 産状:六角ないし三角形の板状?柱状結晶,
色:ピンク色、褐色、褐赤色、青色で半透明石? 光沢:ガラス光沢?脂肪光沢 モース硬度:5?5.5、 劈開:なし、 比重:2.74?2.98?? 屈折率:ω=1.591?1.623、ε=1.594?1.633(屈折率:ω=1.655?1.658、ε=1.633?1.636の報告もある)、 産地:アメリカ、カナダ、ノルウェー、アイルランド、ロシア・・・等
カナダのケベックからは良質の美しいルビー赤色の産出があり、名称は酸に良く溶ける事を意味するギリシャ語に由来している。
?

59)Parisite パリサイト:コロンビア産 0.587ct 黄褐色透明石

和名はパリス石又はパリサイト、化学組成:Ca(Ce,La)2(CO3)3Fe、セリウムその他希土類元素を含んだ弗化物炭酸塩、三方晶系に属する。 産状:微小錐状、柱状結晶、 色相:無色?黄色、褐黄色、透明?半透明石? 光沢:ガラス光沢?脂肪光沢、 モース硬度:4.5、 劈開:{0001}に明瞭、 比重:4.36?4.32
屈折率:ω=1.676、ε=1.757、 複屈折量:+0.081 産地:コロンビア(ムゾー鉱山)、イタリア、グリーンランド、ノルウェー・・・他
コロンビアのBogota北方Muzoのエメラルド鉱床中に、黄鉄鉱、アルバイト、カルサイト・・・等を伴う。名称は、Muzo鉱山経営者J.J.Parisに因み命名された。化学組成、結晶構造は共にバストネス石(Bastnäsite)と関連。
?

60)Vanadinite バナディナイト:モロッコ産 0.233ct 橙赤色透明石

和名は褐鉛鉱、化学組成:Pb5(VO4)3Cl、リン灰石族の緑鉛鉱系列に属する鉱物、六方晶系に属する。 産状:六方柱状結晶、卓状結晶で、稜は鋭く、面は滑らかだが曲面をなす物もある。? 色相:赤色、オレンジ色、赤橙色、稀に無色・・・等 半透明?不透明石、?? 光沢:樹脂光沢ないし亜ダイアモンド光沢、 モース硬度:2.5?3?? 劈開:なし、比重:6.5?7.1(通常6.88)、 屈折率:ω=2.416、ε=2.350、 複屈折量:?0.066、 多色性:二色性弱、 蛍光性:長波・短波共に変化なし 産地:アメリカ、メキシコ、アルジェリア、モロッコ、イタリア、イギリス・・・等
ファセット・カットはごく稀であり、良質石はアリゾナ産が主で小さく、モロッコ産はそれに次ぎサイズも大きい。硝酸や塩酸に溶けやすく、主に鉛鉱床の酸化帯の二次鉱物として産出する。20種類ほどあるアパタイト・グループに属する。日本名は鉱物の色と主成分の鉛より、英語名は主成分のバナジウム(V)から命名された。

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介

最近手に入れた宝石 ? その11

51)Afghanite アフガナイト:アフガニスタン産 0.178ct 青色透明石

化学組成:(Na,Ca,K)8 (Si,Al)12O24(Cl,SO4,CO3)3・H2O カンクリナイトCancrinite系の鉱物で、六方晶系に属する。 屈折率:β=1.523、γ=1.529、モース硬度:5.5?6、 比重:2.55?2.65、 劈開:1方向に完全、 色相:青色透明石、 蛍光:長波で強いオレンジ、多色性:微弱
アフガニスタンのBadakhshan州、Sar-e-Sangのラピスラズリ鉱山中に、塊状で産出する。ラズライトの結晶中心部分を形成し、ソーダライト(方ソーダ石)、ネフェリン(かすみ石)、フロゴパイト(金雲母)、そしてパイライト(黄鉄鉱)を伴って産出する。ラズライト・インクルージョンを多く内包し、その色をより青く見せている。
?

52)Charlesite チャールサイト:南アフリカ産 1.148ct 黄色半透明石

化学組成:Ca6(Al,Si)2(SO4)2B(OH)4(OH,O)12+26H2O、Ettringite系鉱物で、三方晶系に属する。屈折率:ω=1.492、ε=1.475 モース硬度:2?2.5、比重:1.77、劈開:完全、色相:無色?黄色透明石 蛍光:一般に弱紫、多色性:微弱???六方複錐面体や角柱状で産出する。
ニュージャージー州、Sussex郡にあるFlanklinで発見された。南アフリカ北部ケープ州Kalahari山のWessels鉱山でEttringiteとSturmaniteと共に産出する

53)Euchroite ユークロアイト:スロヴァキア産 0.278ct 緑色半透明石

化学組成:Cu22+(AsO4)(OH)・3H2O、斜方晶系に属する。? 屈折率:α=1.695、β=1.698、γ=1.733、モース硬度:3.5?4?? 比重:3.44、劈開:2方向に不明瞭、色相:鮮青緑色透明石?半透明石、? 多色性:弱い、
酸に弱く溶けやすい性質がある。短柱状から等粒状、? まれに厚板状結晶で産出する。主な産地はハンガリーのLibethenで雲母片岩の割れ目中にオリーブ銅鉱Oliveniteと共生する。また、ブルガリアの西部Stra-PlaninaにあるZapachitsa銅鉱床の酸化帯にもStrashimirite、Azurite、Malachite、Oliveniteと共生している。名称はギリシア語のEu(美しい)とChroia(色)に由来する。
?

54)Sekaninaite セカニナイト:チェコ産 0.884ct 青紫色半透明石

化学組成:(Fe2+, Mg)2 Al4Si5O18、斜 方晶系に属する。屈折率:α=1.559、β=1.569、γ=1.573、モース硬度:7?7.5? 比重:2.77、劈開:なし、色相:青?紫青色透明石?半透明石?
和名は鉄菫青石で、菫青石の鉄置換体で、固溶体を形成している。? 一般的に、構造上の大きな空隙にアルカリ元素や結晶水を含む。チェコの西部、MoraviaのDolni Bory近郊にあるペグマタイト鉱床で大きな結晶が産出している。名称は最初に発見したチェコの鉱物学者J.Sekaninaに由来する。
?

55)Shattuckite シャトゥッカイト:3.897ct 青色不透明石

化学組成:Cu5(SiO3)4(OH)2、斜方晶系に属する。屈折率:α=1.752、β=1.782、γ=1.815、モース硬度:3.5? 比重:4.11、劈開:2方向に完全、色相:青色?暗青色半透明石、 蛍光:なし、多色性:微弱??
和名はシャタッカイトで、長さ1?2mmの細柱状結晶の放射状、? 球状集合で産出する。主に銅の二次鉱物の変質物として生じ、アメリカのアリゾナ州、Cochise郡Bisbee地域Shattuck鉱山と、Pima郡のAjo、New Cornelia鉱山にある鉱脈の中で、同じ銅の珪酸塩鉱物であるAjoiteと共に産出する。名称は前者の鉱山に由来する。

No Comments

Categories: 6.レアーストーン紹介