ドイツ、アイフェル地方メンディヒのアウイン鉱山訪問

ハウインは、サファイアよりも美しい青さを持った宝石とも言われ、
レアストーンのコレクターに大変人気があります。
しかし、その硬度は5-6と宝石としては傷つきやすいものです。
また、溶岩の空隙に生成するその産状から、カット石で
1ctを超えるような大きな石は極めて珍しいものです。

今回、5月にドイツ、コブレンツ市にお住まいのハウインのコレクター、
Mr. Eckhard Mücke(エクハード・ミュケ氏)を訪問し、 予想もしていなかったことに、
ハウインの鉱山にまでお連れ頂いたのでそのご報告をします。

ミュケさんはコブレンツで最も美しい、ライン川とモーゼル川の合流地点
であるドイチェスエックDeutsches Eck(ドイツの角の意味)
の側の古い街並みが続くマーケットの近くにお住まいでした。
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ご自宅の隣の大きなもみの木(?)から聞こえる
鳥たちのさえずりが都会の中のオアシスのようで印象的でした。

ミュケさんにお会いすると、日本からの訪問を大変喜んでくれました。
ミュケさんは現在精神科医のお仕事をされているようですが、
本人のご趣味でアウインのコレクションをされています。
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早速ミュケさんのコレクションを拝見したのですが、
きれいなアウインをあんなにたくさん見たのは初めてというくらい、
とてもきれいにソーティングされていて、驚きました。
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しかし、当然これらはやはり珍しいものなんです、と
見せて頂いたたくさんのカットされない原石を前に、
その貴重なコレクションを惜しげなく見せて
いただいたことを、とてもうれしく思いました。

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そして、急に鉱山へ行く話になりました。私はまさか、鉱山まで
行けるとは思っておらず、再度びっくりしてしまいました。
またミュケさんは、せっかくですから、少しだけコブレンツの
ドイチェスエックを見ていっては、とライン川右岸の崖の上に立つ、
Festung Ehrenbreitstein の古城跡(砦跡?)に連れて行ってもらい、
その風景を楽しみ、河辺のレストランでアイフェル鉱山へのはやる気持ちを抑えつつも、
ライン川の風景を楽しみながら、お昼を急いで頂きました。
コブレンツは川の流れのように、緩やかで美しい街でした。

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さて、鉱山へは高速道路を含め、車で20分ほどの距離でした。
Mendig市の近くで高速を下りると、一面の黄色の菜の花畑が
広がっていました。そして黄色の絨毯のような菜の花畑の
間を進んでいくと、灰色の丘のような、軽石(Bims)の採石場が
広がっていました。そこがアウインの採掘場だったのです。

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軽石はブロックやコンクリートなど建材に用いられるようですが、
山側に広がる採石場で、柔らかな地盤を崩して採掘されるそうです。
その大きな砂山を前に、ここは粗く粉砕された土砂ですが、
ここからもほどほどの大きさのアウインが見つかるんですよと、
説明して頂きました。特に雨が降って濡れるとアウインに
付着した泥が落ち、暗い灰色の土砂の中、鮮やかな
アウインが見つかるということでした。
ただ、その日は前日の雨も乾ききっていて、
この砂山からは一つも見つかりませんでした。
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また、一般にアウインは採石場でもいくつかの場所で露出した、
小石が集まる堆積層から産出するそうで、まず
少し前まで掘っていたという穴を見に行きました。
小砂利が10cmほど溜まった層があり、その場で
すこし掘ってみましたが、そこからもアウインを
見つけることは出来ませんでした。

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また、そこから現在崩している採石場の様子が見え、
そちらに移動しました。

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移動の途中で、ミュケさんにアウインの採取方法を
教えてくれたという、Mr. Norbert Müllerとお会いしました。
(ノルベルト=ミュラー氏、写真で白い顎鬚の方)
ミュラーさんは日本から来たというと、大変喜んでくれ、
最近採取した原石や、3.37ctもある大きなカット石を
見せてくれました。

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最近採掘している場所への道すがらでも
アウインの小さいのがあると、いくつか拾って見せてくれました。
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現在山肌を崩し、軽石の元となる鉱石を採掘している現場
に着くと、写真のような若干暗くなっている、
小さな砂利が多く含まれる層を示し、この小石の中に
アウインも溜まっていると教えてくれました。

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ハウインという希少な宝石が、ドイツという宝石の産地としてはそれほど
メジャーではない国の、都会からもすぐ近くの行きやすい鉱山から産出し、
さらに、その採掘も軽石鉱山の副産物として、大がかりなものではなく、
コレクターの方が趣味として行っている様子には、本当驚きました。

ミャンマーやスマダガスカルのような宝石産出国は、交通の便や治安も悪く、
行きづらい所であり、その採掘も大規模の鉱山主が管理しているような印象がありました。
宝石はそれくらい大きな土地(人が住んでおらず掘り返せる土地)
で大がかりに採掘しないとまとまった生産が得られないほど
少ないものですから、それもしかたのないことですが、このハウイン鉱山
のような鉱山が我々の近くにもあれば、宝石はもっと身近なものに
なったかもしれませんね。

また、今回の訪問ではひとつ大きな失敗がありました。
ドイツ出張時のミュケさんの写真などのデータの入った
デジタルカメラをレンタカーに忘れてしまったのです。
しかし、なんとも幸いなことに、次に乗った方が見つけてくれたのです。
ドイツも日本のように、親切な方が多いようです。
なにはともあれ、大切な写真が戻ってきて、本当によかったのです。

最後に、ミュケさんをご紹介頂いた宝石私立探偵HauyneBlueさん
改めて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

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