Gem Information 第44号発行のご連絡

2016年12月15日、Gem Information 第44号発行の運びとなりました。 合成ダイアモンドが市場に広く流通してしまう状況となりました。しかし、現状の合成石に対しては簡易的な判別方法も見つけられ、なんとか食い止めようと対策が取られています。その合成ダイアモンドに関するアップデートを始め、スピネルの加熱、紫色のガーネットについてご紹介いたします。

Gem Information 第44号 内容紹介


メレーサイズ合成ダイアモンドの蛍光や燐光を用いた簡易判別法

メレーサイズのカラーレスの合成ダイアモンド、特にHPHT法による合成石について、蛍光や燐光を用いて素早く判別する手法が開発されました。これまでサンプル検査や製品に留められた一部のみが検査が行われるものと違い、全数検査が可能になりました。広く流通してしまった合成石に対して、抑止力となることを願っております。 

ビルマにおけるスピネルの加熱とコバルト・スピネルの拡散加熱処理

スピネルにも加熱が行われているのではないか、と近年言われてきましたが、今回モゴックにて現地の方が加熱する様子をご覧になった方から資料を頂くことが出来ました。加熱は簡単な炭火で行われ、ピンクのものをレッドにすることが目的で行われているようです。その様子をご報告致します。また、いわゆるコバルト・スピネルが市場で高い評価を得る中、コバルトを表面拡散する処理が現れました。こちらについてもご報告致します。

パープル・ガーネットと特徴的なキャラクターのガーネット

冒頭にもお伝えした、モザンビークやタンザニアから産出する紫色のロードライト・ガーネットについてご紹介致します。ガーネットは非常に複雑なグループです。これを機にそれぞれの端成分とそれらの混ざり合いの中で生じる混合型の変種についてご紹介します。またそれらの中には、微妙な混ざり合いから、特別な特徴を持つものが生じ、新しい変種として市場に紹介されています。ただ端成分を中心にした分類では現れない、ガーネットの新しい商材として可能性をガーネットの魅力の一つとしてご紹介致します。

宝石に関するニュースと噂

前号でご紹介したブラジルのパライバ・トルマリンは、採掘、流通に関わる人のスキャンダルがあり、期待されたように産出しておりません。また、その一方でマダガスカルからサファイアやルビーの新しい鉱山の発見がありました。少ない情報ですが、ご紹介致します。

皆様にご利用頂ける宝石の情報発信に努めて参ります。

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