カテゴリー: 1.最新ジェム・インフォメーション

日独宝石研究所 2019年 年賀状のご説明

謹んで新年のご祝詞を申し上げます。
輝かしい年頭にあたり 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
昨年中は格別のご用命を賜り厚く御礼申し上げます。
御社のますますのご発展を祈念しますとともに、
本年もなお一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

平成31年 元旦 日独宝石研究所 所員一同

年賀状に用いました写真のご説明をさせていただきます。

昨年は初めてミャンマーの翡翠オークション、エンポリアムを訪問しました。こちらはもっともリザーブプライスが高かった翡翠で9.3gで500万ユーロ(約19億円)の値がつけられていました。

ミャンマーではピジョンブラッドのルビーを探しましたが、レポートではそのように記述されるのかも知れませんが、展示会で見られたのはモンスーのものばかりでした。非加熱では中央に青い色帯がよく見られます。

宝石学会日本ではカラーチェンジガーネットについて発表を行いました。マダガスカルやタンザニアのものではバナジウムが多く、石が大きくなると青いガーネット(ブルー・カーバンクル)にもなるのが見られます。

 

昨年はグランディディエライトなどのレアストーンが多く見られました。後半はきれいな透明のアフガナイトも多く見られました。

昨年のツーソンではバイカラー・トルマリンのユニークなカットも見られました。真ん中で二色を分けるのではなくあえてテーブル面や後ろのパビリオンに平行に色の違いを持ってくることで見る方向で石の色が大きく変わります。このような色の組み合わせは、イチゴのようでした。

こちらは珍しいものでマンダリン・ガーネットに見られたホーステール・インクルージョンのような繊維状のインクルージョンです。露出した部分は粘土鉱物のディッカイトのようですが、内部は違いそうでした。

また、インドネシアのジャワ島からはブドウ状のカルセドニーが報告されました。こちらはアメシストと同じ色のメカニズムの紫色で、まさにグレープ・カルセドニーです。

昨年はデ・ビアス社のLightbox jewelryの発表により、合成ダイアモンドの市場が活気づきました。コストの安い大量生産できるHPHT合成もどんどん大きくなり、メレーサイズから0.5ctほどまで大きくなっているようです。HPHT合成ダイアの金属フラックスインクルージョンも入り方によってはきれいでした。

HPHT合成ダイアの特徴的な四角形の蛍光像も美しい幾何学模様です。

宝石の処理もいろいろと問題となるところですが、下図はパライバトルマリンのチューブ状のインクルージョンを樹脂で埋めた(含浸した)ものですが、少しホッとポイントで温めるとこのように溶けて出てきました。

また、こちらは中国の合成グリーンクォーツのクラスターです。緑の合成を成長させ、その上にさらに無色のクォーツを成長させてファントムにし、さらに条件を変えて小さな結晶を成長させて天然のような棘棘したクラスターになっています。

 

インクルージョンを見ていると石が成長してきた長い歴史を感じることが出来ます。下はスリランカの薄紫色のスピネル(ムーブカラー)に見られたアパタイトインクルージョンです。

こちらは、マダガスカルのサファイアの交差した成長線です。

パキスタン産ソーダライトのチャネル状インクルージョンです。

ブラジルのアレキサンドライト中の結晶インクルージョンです。

またタンザナイトにはあまり成長線は見られませんが、下図のような成長線も見られました。

これらについては新春に発行するジェム・インフォメーションで詳しくご紹介したいと思いますが、発行が遅くなってしまい、申し訳ございません。

それでは、本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

日独宝石研究所 2018年 年賀状のご説明

謹んで新年のご祝詞を申し上げます。 輝かしい年頭にあたり 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。 昨年中は格別のご用命を賜り厚く御礼申し上げます。 御社のますますのご発展を祈念しますとともに、 本年もなお一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。    平成30年 元旦 日独宝石研究所 所員一同
年賀状に用いました写真のご説明をさせていただきます。

昨年はナミビアで第35回国際宝石学会議IGCが開かれ、ナミビアを訪問する機会を頂きました。そして、鉱山主のMr. Stephan Reifのご厚意でデマントイド・ガーネットのGreen Dragon Mineを訪問することが出来ました。

Green Dragon Mineのデマントイド・ガーネットはその名の通り、龍が炎を吐くように強いファイアが特徴です。ロシアのもののような強い色はありませんが、逆に鮮やかなファイアが魅力です。写真はナミビアのデマントイド・ガーネットのカット石です。

また、デマントイド・ガーネットについては株式会社アルビオンアート様から1880年代のアンティークのブローチをお借りし、検査させて頂きました。デマントイド・ガーネットの加熱、非加熱についての貴重な情報を得ることが出来ました。

35th IGC NamibiaではHPHT法、CVD法の合成ダイアモンドの蛍光、燐光を用いた検査方法について発表を行いました。

燐光がなく、蛍光も弱いCVDも作られるようになりましたが、別の検査では写真のようにそのタイプだけが反応するものもあります。一長一短です。鑑別では日本では合成が天然ダイアモンドに混じっていることはほぼなくなったほど減っています。しかし、海外ではそうでもないようで、たくさんのお問い合わせをいただきました。

メジャーな宝石としては、エチオピア産のエメラルドが日本の市場でも見られるようになりました。エチオピアはオパールで宝石産出国としてのプレゼンスを得ました。他にもブルー・サファイアの産出も確認されています。エチオピア産のエメラルドは色が良く、これからの流通が楽しみです。写真はエチオピア産のエメラルドに見られた二相インクルージョンです。

昨年は多くのレアストーンを拝見することが出来ました。その一つがグランディディエライトです。マダガスカルからこれまでの半透明~不透明の認識を覆すような美しい透明石が発見されました。その強い多色性はこれまでの不透明なものでは見られなかったです。写真はグランディディエライトの多色性を撮影したものです。

他にもマダガスカルから、多色性の強いアパタイトが見つかりました。下の写真は2枚の方向を変えた偏光版で多色性の様子を撮影したものです。これまでのネオンブルーのアパタイトとはまた違った魅力で、非常に強いテリが美しい宝石でした。

レアストーンとしてはパラサイトのペリドット部分を宝石用にファセットカットしたパラサイト・ペリドットも美しいものを拝見することが出来ました。こちらはJepara隕石からカットされたものです。写真はそのチューブ状インクルージョンです。

他にも新しい宝石になるのでしょうか、インドネシア産のクリソコーラ・クォーツではなく、オパールを拝見しました。クリソコーラのような高い銅の含有量がありますが、包まれているのはクォーツ/カルセドニーではなく、オパールでした。写真はその原石です。

ラリマーの独特な霞の中に浮き上がるような模様はなぜ起こるのか、サンプルの提供を受け、調べることが出来ました。光ファイバーのような構造があるようです。写真はそのラリマーの断面を写したもので、表の青の濃い部分に繊維状の構造が集まっていることがわかります。

ターフェアイトはスピネルとよく混同される鉱物ですが、ビルマのレッドスピネルのような鮮やかな赤いものを拝見できました。こちらの写真はまた違ったピンクのターフェアイトに見られた結晶インクルージョンです。

これらは、年明けにお届けするGem Information Vol.45で詳しくご紹介させて頂く予定です。

今年も良い宝石に恵まれますように。

それではどうぞよろしくお願いします。

2018年元旦 日独宝石研究所 所長 古屋正貴 社員一同

Gem Information 第44号発行のご連絡

2016年12月15日、Gem Information 第44号発行の運びとなりました。 合成ダイアモンドが市場に広く流通してしまう状況となりました。しかし、現状の合成石に対しては簡易的な判別方法も見つけられ、なんとか食い止めようと対策が取られています。その合成ダイアモンドに関するアップデートを始め、スピネルの加熱、紫色のガーネットについてご紹介いたします。

Gem Information 第44号 内容紹介


メレーサイズ合成ダイアモンドの蛍光や燐光を用いた簡易判別法

メレーサイズのカラーレスの合成ダイアモンド、特にHPHT法による合成石について、蛍光や燐光を用いて素早く判別する手法が開発されました。これまでサンプル検査や製品に留められた一部のみが検査が行われるものと違い、全数検査が可能になりました。広く流通してしまった合成石に対して、抑止力となることを願っております。 

ビルマにおけるスピネルの加熱とコバルト・スピネルの拡散加熱処理

スピネルにも加熱が行われているのではないか、と近年言われてきましたが、今回モゴックにて現地の方が加熱する様子をご覧になった方から資料を頂くことが出来ました。加熱は簡単な炭火で行われ、ピンクのものをレッドにすることが目的で行われているようです。その様子をご報告致します。また、いわゆるコバルト・スピネルが市場で高い評価を得る中、コバルトを表面拡散する処理が現れました。こちらについてもご報告致します。

パープル・ガーネットと特徴的なキャラクターのガーネット

冒頭にもお伝えした、モザンビークやタンザニアから産出する紫色のロードライト・ガーネットについてご紹介致します。ガーネットは非常に複雑なグループです。これを機にそれぞれの端成分とそれらの混ざり合いの中で生じる混合型の変種についてご紹介します。またそれらの中には、微妙な混ざり合いから、特別な特徴を持つものが生じ、新しい変種として市場に紹介されています。ただ端成分を中心にした分類では現れない、ガーネットの新しい商材として可能性をガーネットの魅力の一つとしてご紹介致します。

宝石に関するニュースと噂

前号でご紹介したブラジルのパライバ・トルマリンは、採掘、流通に関わる人のスキャンダルがあり、期待されたように産出しておりません。また、その一方でマダガスカルからサファイアやルビーの新しい鉱山の発見がありました。少ない情報ですが、ご紹介致します。

皆様にご利用頂ける宝石の情報発信に努めて参ります。

Gem Information 第43号発行のご連絡

2015年12月11日、Gem Information 第43号発行の運びとなりました。 43号の内容についてお伝え致します。 近年宝石の産出については、原油価格が高騰したり、環境規制が厳しくなったりしたことで、ネガティブな情報ばかり伝わってきておりましたが、今回の記事でもご紹介させて頂きましたように、パライバ・トルマリンやデマントイド・ガーネットのように以前からの鉱山で産出が再開したという報告がありました。また、半貴石という言い方がなくなるように、実にさまざまな宝石の価格上昇も続いております。 また、今号ではエチオピアから発見されたブラック・オパールやグリーン・アンバーを取り上げました。これらは、すでに処理によるものが市場に広まっており、そこに天然のものの発見があり、通常とは逆に流れとなります。タイトルと致しました「良貨は悪貨を駆逐するか」は、後発の天然のものが処理のものが広まった市場を変えられるのか、それともやはり、目次のように悪貨が良貨を駆逐してしまうのか、という思いで付けたものでございます。 今回は字が小さいというご意見を頂きまして、書式を変えてみました。またご意見を頂ければ幸いです。

Gem Information 第43号 内容紹介

パキスタン産デマントイド・ガーネット

デマントイド・ガーネットにパキスタンの新しい産地が報告されました。こちらはホーステール・インクルージョンも含まれていますが、それ以外のインクルージョンが少ないロシア産とは違い、写真のような黒い結晶が入ったり、また、特徴的な歪みによる干渉像も見られます。色はアフリカのものより強いものが多く、デマントイド・ガーネットの新たな選択肢となればと思っています。 43PK-Deman

ピジョンブラッドとロイヤルブルー

ピジョンブラッドやロイヤルブルーの記載のある海外の鑑別書が多数見られるようになりました。鑑別機関によってその色の基準も異なれば、見ているポイントも異なります。発表されている内容や個別に伺った内容からその基準を紹介していくと共にそれらの名前の由来となる文化についても考えてみたいと思います。皆様のガイドラインの一助となれば幸いです。 43PJ-Royal

合成ダイアモンドアップデート

インドや中国でダイアモンドの合成を行っている方々からいろいろお話を伺うことが出来ました。特に中国のものはすでにメレー石の商業ベースでの生産が行われています。これまでの、工業用途のものを製造する中で生じた副産物として宝飾用途のものを製造するのとは違い、最初から宝飾用途に特化した製造を行い、効率化している様子が伺えました。また枠付けのままでは最終的な判断ができないことも多く、ルースの状態で検査することが望まれます。 43SynDiaUp

エチオピアの天然ブラック・オパールと天然グリーン・アンバー

処理石が先に市場に紹介されていたエチオピアのブラック・オパールとグリーン・アンバーに天然のものが発見されました。ブラック・オパールは代表的な産地であるオーストラリアのものとの比較を行い、その特徴を解説しました。またペンライトを用いた簡易的な見分け方も紹介しております。エチオピアのグリーン・アンバーはその色やインクルージョンなどの特徴とFT-IRを用いた判別法を紹介しています。 43BKOPL 43GrnAmb (Sample courtesy of Dr. Lore Kiefert, GGL)

ツーソン・ジェム・ショー 2015のご報告

今年のツーソン・ジェム・ショーは今後の宝石産出に希望を感じさせるものでした。例えば、ブラジルから、パライバトルマリンの産出の再開が報告されたり、モザンビークからサンタマリア・アフリカーナと呼ばれる美しいアクアマリンが産出したりと、特に新しい宝石が発見されたのではないのですが、世界中が待ち焦がれた宝石の産出が再開したようでした。また、この記事ではメキシコの強蛍光のオパールや、アフガニスタンのユニークな結晶の形のアクアマリンなども紹介しております。 また、今年は弊社の檀上もツーソンに足を運び、世界中の鉱山オーナーや研究者と情報交換ができたことが大きな収穫でした。43TucsonDJ

Release of Gem Information Vol.43

On 11th December, the new issue of Gem Information Vol.43 was published. The main theme of it is “Good money to drive out bad money?” There were some finding of natural stone whose treated ones already prevailed in the market. In this issue, we focused natural green amber and black opal, both from Ethiopia. But as we know, there are treated ones dominated in the market. Now can the natural stones drive out the treated? Or as the adage, will treated ones stay dominating the market? Anyway, it should be known that now we have natural ones. The copy is available only in Japanese, unfortunately, but here is the English abstract for each article and caption for each chart and photo. 

Demantoid garnet from Pakistan with horse-tail inclusion

At the end of 2014, new demantoid garnet from Pakistan was introduced to the Japanese market. They contain the horse tail inclusion like Russian material and also often have the strong distortion in the crystal. In the comparison, mostly it shows stronger green colour than Madagascar ones but weaker than Russian ones. Also, it is said that the Korkodino mine, Ural, Russia restarted the industrial production from spring, 2015 and supposed to increase its production. At the same time, there is a research about heating of demantoid garnet to alter its colour.

 43PK-DemanE

Pigeon’s Blood and Royal Blue: The trade colour codes

Trade colour name is a big issue in the recent gem trade and lab reports. In this article, we review the history of those names and introduce the some laboratories’ guidelines. Those colour code can tell more about gems than just regular word of ruby or sapphire. But also as currently it is quite different from labs to labs, it should be mentioned as lab’s opinions or own standard, not as the world market’s standard with consensus. 43PJ-RoyalE

The update of melee sized synthetic diamond

Recently, we had a hearing to a CVD diamond manufacturer in India about the production of melee sized ones for jewelry. It was said that type Ib is easy to grow by CVD method but not demanded in the market. Also a Chinese manufacturer started the commercial production of melee stones by the modified HPHT method. They can be identified with current testing methods. And also they have some unique features such as magnetic, type IIb, Ni and Si doped. 43SynDiaUpE2

Natural Black Opal from Ethiopia

Black opal from Ethiopia was first introduced by a treated stone with carbonization of impregnated sugar. But recently, natural black opal was found from Wello district, Ethiopia. It is very dark black with a lot of play of colour. Its play of colour consists of orange-red mostly like white one. And each size of it is comparatively smaller than Australian one. It is because the body colour is too dark for the light to transmit from a little below the surface, unlike Australian opal which has lighter body colour. 43ET-BKOPLE

Natural Green Amber from Ethiopia

Heated amber / copal under the pressure to alter the colour to green prevailed in the market. But recently natural green amber was found from Ethiopia. The colour is fresh yellowish green to green like a tender green. With FT-IR spectra, it can be identified from the autoclaved ones. Also, it has a unique double layered bubble inclusion. It is not common that the natural one is found after the treated ones prevailed in the market. Let’s see how the natural ones drive out the treated ones. 43GrnAmbE

Tucson Gem Show 2015

At the Tucson gem show this year, there were some good news about the production of some gemstones. One of them is that the Brazilian Paraiba tourmaline got a big hit of good coloured stone since October, 2014. Also, there were some new products as unique shaped aquamarine mineral from Afghanistan, extremely fluorescent opal from Mexico and etc. 43Paraiba

Colouring agent of blue spinel and cobalt spinel from Vietnam

(Abstract of an article in Gem Information vol.42)

The blue colour of spinel is caused by iron and cobalt. But the peak positions of them are close and the absorption is overlapped in the spectrum. Thus is it difficult to separate its colouring agent from the position of its absorption with spectrometer. But the shape of the spectra, as the strength of some peaks, can give us an implication of which colouring agent is dominant. We separated them in to 4 categories (+1 synthetic category) as below. And compared with the data of LA-ICP-MS, they correlate as, Fe type, Co type, Low Fe + Co type and High Fe +Co type. And Low Fe + Co type was seen only in cobalt spinel from Vietnam.

SpinelChat

SpinelCo-Fe

Cobalt spinel from Vietnam has vivid and light colour, not dark as previous blue spinel from existing source like Sri Lanka or Tanzania. It is because they have Co content but low Fe content (or Fe does not contribute to its blue colour). And their inclusion is also very attractive. They have specific snow like needle inclusions. They are likely due to lamellar twinning and itself beautiful as photos.

 

SpinelInc SpinelInc2

 

 

 

Gem Information 第42号発行のご連絡

この度、遅くなりましたが、Gem Information 第42号発行の運びとなりました。 また、だいぶ間が開いてしまい、本当申し訳ございませんでした。 42号の内容についてお伝え致します。 前号の合成ダイアモンドの記事には多くの反響を頂戴し、日本各地で20回を超える講演の機会を頂きました。弊社での合成石の現状について述べれば、HPHT合成についてはイエローなどで定期的に見られるものの、CVD合成はお客様が合成と知らずにお持ちになることは、1ct前後の石でまだ数回しかないのが現状です。 また、研究の目的で世界のいろいろなCVD合成石を検査させて頂くことが出来、その技術の進歩には驚くばかりです。前号でご紹介したCVD合成の特徴がどんどん発見しにくくなっております。ただ幸いまだコストが高く、経済的メリットに乏しいとの話も聞きますが、鑑別レベルでは注意に注意を重ね、また状況が変れば早急にご報告したいと考えております。 Gem Information 第42号 内容紹介   ブルー・スピネルの着色原因とベトナム産のコバルトスピネル42spinel 近年、ベトナムから産出するコバルトスピネルには、これまでのものとは違い、とても明るく鮮やかなものがあります。 コバルトスピネルを含む、ブルー・スピネルの着色のメカニズムに着目し、 また、ベトナムのコバルトスピネルの特徴について、そのインクルージョンからご紹介しております。         変則的なカラーチェンジを示す宝石 カラーチェンジは宝石の魅力の一つです。 しかし、アレキサンドライトのような変色性だけではなく、 宝石には色が変わって見えたり、実際に変ってしまう特性があります。 レアストーンの魅力として、リバースカラーチェンジ・ジルコンや テネブレッセンス・スキャポライトなど、いろいろご紹介致します。 42cc   ダイアモンドの光のパフォーマンス:人が感じる美しさ ロシア、モスクワ大学宝石学センターのYuri博士のダイアモンドの光のパフォーマンス理論をご紹介致します。 なぜ、人はこれほどまでダイアモンドに輝きを感じるか、ファイアが強いカットとはなんだろうか、 ファンシーシェープも含めて良いカット、悪いカットはどのように判断良いのだろうか、同氏の考え方をご紹介致します。   42diaper     ロシア、アルハンゲリスク州のLomonosov鉱山 2012年にロシアの北西部にある同鉱山を訪問する機会を得ました。 その鉱山の産出状況をご説明すると共にダイアモンドの鉱山では、 どのように原石が採掘されているのかご紹介致します。 合わせて近年のロシアのダイアモンドの品質を支える、 先進的なカット技術についてもご紹介していきたいと思います。 42lomonosov

Gem Information 41号発行のご案内

この度、遅くなりましたが、Gem Information 第41号発行の運びとなりました。
Gem Informationもだいぶ間が開いてしまい、本当申し訳ございませんでした。
国内外にいろいろ記事を投稿させて頂きましたが、
やっと皆様に直接お伝えすることが出来て、光栄です。
また、続けて取り組んで参ります。

41号の内容についてお伝え致します。

☆近年の合成ダイアモンドの状況と簡易鑑別での判別の手がかり

近年、ダイアモンドの合成技術が進歩し、その宝飾品への混入が心配されています。
今回その合成ダイアモンドの合成方法や特徴および鑑別方法をご紹介致します。
鑑別技術はラボで用いられている高度な鑑別機器を用いた検査方法と、
顕微鏡を中心に簡易な検査で手がかりを得る方法をご紹介致します。

CVD-dia
 

☆パラサイト・ペリドットの特徴

パラサイトに含まれるオリビン部分を宝飾用にカットされたものが市場で見られるようになりました。
そのインクルージョンは極めて特徴的でその由来を垣間見ることが出来ます。
宝石学的な特徴とその原因となる石の由来について考察します。

PallasitePeridot

☆タンザニア産の一風変わった宝石

レアストーンとして紹介される近年見つかったミントグリーンのダイオプサイド、
オレンジのカイヤナイト、サンベリルと呼ばれる内包物が特徴的なベリルをご紹介致します。

Tanzania

☆ラマン分光機B&W Tek社のGemRamtmのご紹介

スイスSSEFのディレクターであったDr. Hänniによって宝石用に調整されたラマン分光機が発表されました。弊社でテストすることが出来ましたのでご報告致します。宝石や化学に詳しくない方でも簡易な宝石の鑑別が出来る装置になっており、宝石ディーラーだけでなく、鉱物を扱う方、大量な商品を扱う小売店などでもご利用頂けるものになっています。

GemRam WS000134

☆変則的なカラーチェンジのバストネサイト

変わったカラーチェンジ(シフト)をするというバストネサイトが鑑別に持ち込まれました。その特徴とカラーチェンジの起こるメカニズムについて考察いたました。

Bast

☆マダガスカル産とパキスタン産の変わったエメラルド

アクアマリンがクロムを含んだようにとても青みの強い、エメラルドがマダガスカルから報告されました。その特徴を見ていきます。また、バイカラーのように明瞭なカラーゾーニングを示すパキスタン産エメラルドについてもご紹介していきます。

PakistanEmerald

ジェム・インフォメーション第39・40合併号 内容紹介

皆様ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より日独宝石研究所をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。この度、大変遅くなりましたが、Gem Information 第39・40合併号が発行の運びとなりました。今号から、紙面のレイアウトを大幅に変更し、文字を小さくしての発行となりました。印刷費の上昇に対応するためのものでご了承いただければと存じます。その代わりと言ってはなんですが、弊社に著作権のある画像につきましては、お客様でご利用される機会がございましたら、これまで以上にご提供させて頂きたいと考えております。

さまざまな理由から低迷する業界ではありますが、宝石の魅力を伝え、その喜びを共有していくことが業界の復興、発展に繋がるものを信じ、これからも情報発信に努めていきたいと思います。

=== 内 容 紹 介 ===

☆チベットのアンデシン鉱山と拡散加熱処理の現状image001

チベットのアンデシン鉱山を訪問する機会を得たので報告致します。
また、アンデシンの研究を進める中で、東京都産の
アンデシンを入手でき、分析致しました。
いまだ日常的に非破壊でできる手段での鑑別方法は
確立されておりませんが、拡散加熱処理がいろいろなラボで再現され、
鑑別方法についても研究が進んでいる状況です。

☆ムーンストーンやサンストーンなどの長石の分類 image003

改めてムーンストーンやサンストーンの分類についてご紹介いたします。
海外とはいまだ呼称に違いがあるところもありますので、これらの違いは、
買い付けをされる方にもぜひ知っておいていただきたいものです。

☆ブラック・ダイアモンドとその類似石image005

昨年以来、ブラック・モアッサナイトなどの類似石が問題となっております。
それを扱っている業者の方が自ら看破する方法をご紹介いたします。
なんの類似石かの特定は困難な所もありますが、
ダイアモンドではないことに気付くことは可能かと思います。
この方法でぜひご自身でチェックして頂く一助となればと思います。

☆ペルー産のブルーが美しいクリソコーラimage007

ペルー産とされるクリソコーラが見られるようになりました。
良質のものとされるアメリカ産とも思われるような透明度の高い、
美しい色でしたのでご紹介いたしますと共に、
クリソコーラという宝石について再度ご紹介したいと思います。

☆ライモナイト入りトパーズimage009

ルチルの針状インクルージョン入りとして流通している
トパーズのインクルージョンがルチルではなく、
ライモナイトという別の鉱物であることが分かりました。
生成の仕方もルチルと大きく異なるインクルージョンで、
興味深いものなのでご紹介いたします。

☆日本の宝石市場に見る変化と提言

昨今に始まったことではありませんが、宝飾業界は長く深い不況にあります。
他の業種やブランドのジュエリーと比較し、
日本の宝飾業界の変化と提言をまとめてみました。
販売店様向けのチェック項目もありますのでご活用いただければと存じます。

ジェム・インフォメーション第37・38合併号 内容紹介

7月23日に発行されたGem Information第35・36合併号の内容を簡単に紹介します。

(1)アンデシンの着色元素(銅)の拡散加熱処理とチベットの新鉱山
1)アンデシンのCu拡散加熱処理
2)チベットのラサ近郊で発見された神秘的なアンデシン
3)アンデシンの現在の鑑別の状況と世界の鑑別機関の取り組み
(2)マダガスカル産ロードライト・ガーネット
(3)産出が少なくなっている美しいスペサルティン・ガーネット
(4)マダガスカル産透明ロードナイト
(5)不思議な宝石“ハックマナイト”
(6)シクラメン・レッドの宝石タグトゥパイト
(7)エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDXRF)の導入
(8)最近入手した宝石―その17
81) Chondrodite 82) Cleiophane 83) Creedite
84) Musgravite 85) Poudretteite
(9)75周年を迎えたドイツ宝石学協会
1)ドイツ宝石学協会 創立75周年式典に参加
2)最新の話題に満ちあふれた14の記念講演
3)ドイツ宝石学協会とその75年の歴史

☆アンデシンの拡散加熱処理とチベットの新鉱山

image 処理されたアンデシンの原石が当研究所に提供された。それは段階的に外部から着色原因である銅が拡散されたものであった。現在、どの程度この処理が用いられているか、またどのように鑑別されるかは分かっていないが、世界中の研究所が調査に取り組んでいる。また、同じ頃チベットの首都ラサから、ナチュラルの新鉱山の報告があった。5,6000m級の鉱山から産出するという神秘性が面白い。現地を訪れ、検証する機会が待ち望まれる。

☆産出が減少しているスペサルティン・ガーネット
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良質のものの産出が年々減少しているスペサルティン・ガーネットについてその産地ごとの特徴を調査した。スペサルティン・ガーネットは褐色を含んでいない純粋なオレンジ色をしているナミビア産のものが有名であるが、その他スリランカ、アメリカ、ドイツ、ナイジェリア、ケニアなどの産地のものを検証する。

紫外線で変色する宝石、ハックマナイトとタグトゥパイト

image image 紫外線を浴びると変色するハックマナイトが人気である。その産地ごとの特徴をまとめた。良質なものが多いミャンマー産の産出が著しく減少していることは大変残念である。また、同様の変色効果を持つ宝石があり、それはシクラメンのような美しい赤色をしたタグトゥパイトである。その特徴を解説する。

☆ マダガスカル産の透明なロードナイト
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マダガスカルからの宝石の産出はとどまるところを知らない。見たこともないような宝石が産出する国である。今回は鑑別に持ち込まれた透明な美しいロードナイトにその焦点を当てる。

ドイツ宝石学協会75周年式典とその歴史

clip_image012創立者古屋正司が宝石学の基礎を学んだドイツ宝石学協会が創立75周年を祝し、記念式典を行った。世界中から著名な宝石学者や宝石業者が集まり、その最新の情報を発表し合った。その講演の内容をお伝えすると共に、ドイツ宝石学協会の75年の歴史を振り返る。